ホテルの無料サービス
先日ホテルに宿泊した時に、少し気になることがありました。
宿泊したホテルでは夕刻に、アルコール類とおつまみの無料サービスを行っていました。
宿泊客にとっては、嬉しい心遣いです。
私の宿泊した日は宿泊客も多く、レストランの外に行列ができるほどの混雑でした。
どんなものがあるのかなと思いながら並んでいたのですが、なかなか席が空かずしばらく待たされました。
混んでいるのですから、待つのは仕方がありません。
長く待った末にレストランに入り席について驚きました。
ビールやハイボールのグラスを並べ、おつまみの皿を重ね、長々と話している人たちを多く見かけたのです。
もちろん、宿泊客向けのサービスですから、お酒を飲むことには何の問題もありません。
しかし、無料であるのをいいことに、待っている人がいることを気にせずに、だらだらと飲み続けることは、あまりいいマナーとは思えません。
無料なんだから飲み食いしなければ損、と自分のことばかり考えて、他の宿泊客やホテルスタッフの迷惑を顧みないからです。
空港のラウンジサービス
このホテルでの出来事に接し、思い出したことがあります。
以前、海外出張のために空港へ行くと、降雪のため飛行機の出発が遅れていました。
ラウンジが使用できたのですが、フライトが遅れていることもあり、ほとんどの席が埋まっていました。
ラウンジでは飲食ができるのですが、乗客が多いこともあり、新しい料理が提供されるやいなや、料理がなくなってしまったのです。
特にお寿司は大人気で、一人で多く持ち運ぶ人もいました。
ここでも、飲食することには何の問題もありません。
しかし、他の人も食べたいだろうと想像し、食べる数を調整するくらいの配慮は必要だと思うのです。
経済的に余裕がある人は遠慮する
ホテルと空港ラウンジについて述べましたが、どちらも無料で飲食できる場所であり、サービスとして案内されています。
人間心理として、無料のものは手に入れないと損をした気分になります。
しかし、ちょっと立ち止まって、他の人に迷惑をかけてまで飲食しなければならないか、考えてみたいと思うのです。
もしも、無料で飲食しなければならないほど困っているなら、遠慮する必要はありませんが、無料で大量に飲み食いしなければならない人たちがいる場所とは思えないのです。
どちらかというと、可処分所得がある人が多いはずです。
余裕があるならば、周りに配慮し、飲食する量や時間を調整するのが、大人の振舞いではないでしょうか。
都内国立大学で、微生物や植物細胞を用いた研究を行った後、がん遺伝子やレトロウイルスの研究を行い、博士(医学)を取得しました。会社員生活を経た後、実定法から基礎法まで幅広く学び、法務博士(専門職)を取得しました。
大学院修了後には、戦略系経営コンサルティングファームに入社し、製造業やサービス業の、業務改革や新規事業開発に取り組みました。その後、創薬系バイオベンチャーで、がん治療に関する研究開発・事業開発を行いました。現在は、訴訟関連の法務サービスに従事しています。