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慌てるよりも、ゆっくり確実に
約束までまだ時間があると思い、のんびりしていると、思ったよりも時間が経っていることがあります。
急いで着替えて、財布を持って、慌てて家を出ることがあります。
家を出たはいいものの、鍵を忘れて部屋の中に取りに帰ったり、折り畳み傘がカバンに入っておらず、雨が降らないか不安で過ごしたり、と散々になることがあります。
もちろん、早めに出発したり、荷物などをしっかり準備してからのんびりすればいいのですが、できないこともあります。
最近は、時間が経ってしまったのは仕方がないと諦め、できるだけ慌てずに心を落ち着けながら、一つ一つのことをゆっくり行うようにしています。
ゆっくりやっているようでも、確実に行うことにより、結果的に忘れ物をせずに外出できます。
ゆっくり準備したはずなのに、余裕を持って約束に間に合うこともあります。
気持ちの持ちようですが、慌てていいことはないと感じます。
新型コロナウイルスを浴びたら
新型コロナウイルスを浴びてしまったらどうしようと、不安な人も多いと思います。
仮に、目の前の人が大きなくしゃみをして、飛沫を浴びそうになったとします。
目の前の人が新型コロナウイルスに感染していて、感染するほどのウイルスが飛沫に含まれる可能性は低いでしょうが、感染リスクのある量を浴びたとして考えます。
また、移動しにくい環境として、電車に乗っている例を扱います。
その場を離れたり、マスクや眼鏡で予防
まず、飛沫を浴びるリスクを下げる行動として、目の前の人の体調が悪そうな場合には、その場を離れることです。
電車に乗っていても、通勤時での満員電車などを除けば、多くの場合移動できます。
目の前の人を傷つけるべきではありませんので、何かを思い出したかのようにして動いたり、停車駅で降りるように装いながら別の車両に移動するのが良いと思います。
また、万が一に備えて、感染経路とされる、目、鼻、口を隠しておくことも有効です。
飛沫を通さないマスクや眼鏡を予防的にすることが、対策になるのではないでしょうか。
飛沫から目などを隠す ~後ろを振り向く、カバンや腕を顔の前に出す~
もしも、移動する時間がなかったり、一見体調のよさそうな人が大きなくしゃみをした場合には、感染リスクを下げる行動をすべきです。
周りに人がいなければ、後ろに下がるなどして距離をとり、浴びる飛沫量を少なくすべきです。
もしも、その場を離れる余裕がない場合には、後ろを振り向いて顔を隠したり、カバンや腕を顔の前に持ってきて、飛沫が目などの入らないようにします。
そして、飛沫が付いても慌てずに、次の駅で下車し、お手洗いで洗い流せばよいのです。
この時に、慌ててハンカチなどで拭いてしまうと、ウイルスが付着している場所を広げてしまいます。
そして、焦っていることに伴い注意力が散漫になり、ウイルスの付いたハンカチや手で、目などを触ってしまうかもしれません。
目、鼻、口以外の場所に飛沫がかかっても、感染リスクは皆無です。
ウイルスは特定の受容体から感染しますので、受容体のない肌などにウイルスが付着しても感染はしないのです。
なお、服などについた飛沫が気になるときは、広がらないようにハンカチなどで丁寧に吸い取って、使ったハンカチはビニール袋などに入れて、手で触らないようにすることが必要です。
そして、飛沫が付着した可能性のある手指では何も触らずに、次の駅を待つべきです。
万が一、飛沫が目、鼻、口に入っても、慌てずに対処
すぐに反応すれば、くしゃみの飛沫が目、鼻、口に入ることはほとんどないと思います。
万が一入ってしまった場合も、一瞬で感染する訳ではありませんので、慌てずに可能な範囲で対処するのがよいと思います。
手持ちの水があれば、周りの人の迷惑にならない範囲で洗い流すのが一案です。
そして、次の駅で降りて、お手洗いなどで、より丁寧に洗い流すべきです。
アルコールなどの消毒液がウイルスを不活化する能力があるからといって、目に入れてしまうことは危険で、絶対にしてはいけません。
アルコールなどの消毒液は、細胞を傷つける力を持っており、細胞傷害性によりウイルスを不活化するのですから、人間の細胞も傷つきます。
体内に入っても即感染ではないし、感染しても即発症ではない
なお、新型コロナウイルスの飛沫などが体内の入ったとしても、即感染する訳ではありません。
舌の上に乗りはしたものの、感染しないことはあります。
余談ですが、唾液のPCR検査で陽性になったとしても、舌の上にいたウイルス(やその残骸)に反応しているだけのこともあります。
また、細胞の中にウイルスが入り、感染したとしても、発熱などの症状が出ないこともあります。
免疫系などの生体防御機構が、守ってくれます。
したがって、新型コロナウイルスが体内に入ることを過剰に恐れる必要はないのです。
焦ったときほど深呼吸を ~対処法シミュレーションも有効~
なかなか難しいかもしれませんが、怖いときほど一旦落ち着くべきです。
新型コロナウイルスは、すぐに命にかかわる訳ではありませんので、一呼吸おいて冷静になるべきです。
私は、危険なウイルスや化合物を扱ってきた経験がありますが、もしもの場合の対処をあらかじめ準備していました。
もしもの場合には、慌てるに決まっていますので、対処を決めておき、少しでも心を落ち着けて確実な対応をしようと心掛けていたのです。
繰り返しになりますが、焦ってよいことはありません。
ゆっくり考えても、なかなか1秒は経ちません。
慌てずに対処することをお勧めします。
都内国立大学で、微生物や植物細胞を用いた研究を行った後、がん遺伝子やレトロウイルスの研究を行い、博士(医学)を取得しました。会社員生活を経た後、実定法から基礎法まで幅広く学び、法務博士(専門職)を取得しました。
大学院修了後には、戦略系経営コンサルティングファームに入社し、製造業やサービス業の、業務改革や新規事業開発に取り組みました。その後、創薬系バイオベンチャーで、がん治療に関する研究開発・事業開発を行いました。現在は、訴訟関連の法務サービスに従事しています。